MSFC『多文化共生チーム』 第14回インタビュー

2019.4.3

こんにちは!
MSFC『多文化共生チーム』です。

2019年 3月31日に、第14回目の取材を行いました。
今回は、東京に本社のある部品メーカーにお勤めの、彭冬妮(ホウ トウニ)さんです。
  

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名前:彭冬妮(ホウ トウニ)

出身国:中国

年齢:32歳

会社:東京に本社のある部品メーカー

 

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インタビュー(2019年3月31日)
 

Q.来日のきっかけについて教えてください。

A.

日本語日本文化研修プログラムの学生として1年間三重大学に留学したのがきっかけです。その後プログラムが終わっていったん帰国し、大学院の準備をして、2012年に名古屋大学大学院の学生として再び来日しました。大学生の時は日本語が専門でしたが、大学院では昔から興味のあった環境について研究したくて、環境経済学を専攻しました。大学院修了後は、就職活動をしてそのまま東京の会社に就職しました。日本に住んでいる期間は、三重の時と合わせると、今年でもう8年になります。

 

Q.どんな学生時代を送りましたか。

A.

三重大学にいる時は、国際交流センターの日本語の授業や学部で関心のある授業を受けながら研究レポートというのを1年間かけて書きました。授業以外では、環境ISO学生委員会という環境保全委員に入っていました。この委員会では、3か月に一度ぐらいの頻度で海岸清掃を行うんですが、名古屋大学に行ってからも、海岸清掃の時期に合わせて三重に帰ったりしました。東京にいる今も、三重や名古屋が無性に懐かしくなって、2,3年に1度は三重と名古屋に戻ってきています。それから三重大学生時代は、人生初のアルバイトにも挑戦しました。これはとてもいい経験になったと思います。
大学院では、専門を日本語から環境経済学に変えたので、最初はついて行くのが大変でした。特に最初の学期は、基礎的な授業もたくさん受けました。

 

Q.就職活動はどうでしたか。

A.

修士1年の秋ごろから始めました。国の両親のことが心配ではありましたが、せっかく日本で大学院まで出たので、私の中では日本で就職したいという気持ちがありました。企業説明会のために何度も夜行バスで東京や大阪へ行きましたし、もちろん名古屋でも就職活動をがんばりました。でも、なかなか面接に呼んでもらえず、苦戦しました。名古屋大学には留学生のための就職支援室があったので、そこの先生にも自分の書いたものを見てもらったりしていました。内定がもらえたのが、修士2年のお盆休みぐらいでした。周りの友だちはほとんどすでに内定をもらっていましたので、私は遅い方でした。初めて内定をもらった会社が、今働いている会社です。

 

Q.今はどんなお仕事をしているんですか。

A.

今は主に工場の生産計画、納期管理を担当しています。仕事では、気を抜くと、工場での生産でいろいろハプニングが起こるし、調整や管理などでトラブルが起こりますので大変です。仕事は英語も日本語も必要です。海外とのやり取りは、主に英語ですね。日本語の方は、2010年の三重大学在学中に日本語能力試験のN1に合格しました。英語は、今の会社に入るときに、特別求められたわけではありませんが、TOEICなどの成績があると望ましいと言われました。私の場合、中国の大学で受けた英検のような試験に合格していたので、それに合格した、と書きました。でも、テストの点数がいいとか合格したとか言うより、仕事で使わなければならないので、やっぱり英語は勉強しておく必要があると思いました。

 

Q.日本で就職したいと思っている留学生にアドバイスはありますか。

A.

そうですね。まず、就職するときに、母国のことを客観的に見る目を持っていて日本のことも知っている、つまり広い視野を持っているというメリットを最大限に発揮できるといいなと思います。これは、留学生の強みだと思っています。
実際に就職活動をしているときには、友だちを作ったほうがいいと思います。いろいろな情報が共有できるし、うまくいった友だちの経験を聞くことができます。また、理系の人は文系の人より早く内定がもらえることが多いようですが、文系の人はそれを素直に受け入れて、焦らないことが大切だと思います。学校にある就職支援室に行ったり、そこの先生に相談したりするのもいいと思います。