MSFC 『多文化共生チーム』第21回インタビュー

こんにちは!
MSFC『多文化共生チーム』です。
2020年3月12日に、第21回目の取材を行いました。

今回は、この4月より住友電気工業株式会社にお勤めのガン・ロテイ(顔露亭)さんです。

 

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名前: ガン・ロテイ(顔露亭

出身国: 中国

年齢:24歳

勤務先:住友電気工業株式会社(https://sei.co.jp)

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インタビュー(2020年3月12日)
 

Q.来月から働き始めるそうですが、どこに勤務しますか。

A.

 住友電工というメーカーですが、勤務地はまだ決まっていません。職種としては総合職として内定をいただいたのですが、まずは4月から2カ月間、関東の方で工場研修をして、多分6月くらいに配属が決まります。今は研修地の社員寮に引っ越す準備をしているところです。その前に学生ビザから就労ビザへの切り替えをしなければならないのですが、12月に切り替え申請をして既に許可が降りていますから、あとは三重大学の卒業証明書を送れば就労ビザがもらえます。

 

Q.いつ日本に来たのですか。

A.

 日本に来たのは、2015年10月に、中国の南京工業大学からの1年間の交換留学生として三重大学に来たのが初めてです。その後、2016年に中国に帰ってその翌年に南京工業大学を卒業し、2017年10月に三重大学の人文学部の研究生としてまた日本に来ました。そして2018年の4月から三重大学人文学部の大学院生となり、今月(2020年3月)卒業しました。

 

Q.専門分野は何ですか。

A.

 三重大学の人文学部では『既婚女性の就職選択の影響要因に関する一考察:夫婦の役割分業意識を考慮した実証分析』という
テーマで修士論文を書きました。その前に中国の大学にいた時は日本語が専門で、日本語学科に所属していました。日本語の勉強を始めたのは南京工業大学に入ってからですが、クラスで文法などを学んだり、自分でNHKの番組を見て日本人の発音の真似したりして日本語を勉強していました。その時に交換留学生として三重大学に来た訳ですが、交換留学中に日本語能力試験を受けて、N1に合格することができました。

 

Q.日本での就職活動はどのように進めましたか。

A.

 日本の就職活動は中国のやり方と違うのですが、私はネットで就活の進め方を調べたり、本を買って自己PRの書き方を学んだり、人文学部の先生にエントリーシートを添削してもらったりしました。この先生には毎日のように添削してもらって、感謝しています。
 でも、私は就職活動を始めるのが少し遅かったかもしれません。2019年の春節(中国の正月;日本の2月中旬)に実家に帰っていたのですが、2月下旬に日本に帰って来てから情報収集などを始めました。ただ、実家に帰る前の1月に、1日だけのインターンシップに参加しました。インターンシップ先は、愛知県に本社がある製造業の会社でした。

 

Q.メーカーに興味があったのですか。

A.

 はい、日本にはトヨタなどの世界中で有名なメーカーがたくさんありますから、それがすごいと思います。就職活動では、基本的にはメーカーを選んで10社くらいにエントリーシートを提出しました。面接に進んだのは7社でしたが、第一志望だった住友電工の面接を受けて内定をいただきました。住友電工を志望したのは、歴史が長くて有名なメーカーだったからですが、大きい会社なので福利厚生もいいと聞いていました(笑)。

 

Q.中国にいるご家族は、ロテイさんが日本で就職することについてどう思っていますか。

A.

 私の親は「若いうちに色々な経験をすることはいいことだ」という考え方ですので、私が日本の会社に就職することは私の成長につながると言って喜んでくれています。ただ、将来的には中国に帰って来てほしいみたいです。私は、来月から働く会社での仕事がうまくいけばずっとそこで働き続けると思いますが、将来自分で起業することにも興味があります。今は自動車部品のメーカーに就職する訳ですが、自分が起業するなら、例えば、化粧品会社とか、、、、私も女の子ですから化粧品には興味がありますし(笑)、中国には大きな化粧品会社がありませんから。

 

Q.最後に、日本で就職したいと思っている留学生の皆さんにアドバイスをください。

A.

 日本での就職は、自分の成長にとっていいチャンスだと思います。日本と母国との架け橋になることもできます。また、就職活動にあたっては、自分に自信を持って面接に臨むことが大切だと思います。「自分は有能な人材です。なんでも出来ます。この会社の力になれます。」と人事に伝える勇気を持つことが大事だと思います。例え選考に落ちたとしても、そこで折れるのではなく、自分を選ばなかった会社に見る目がないと考えて、自分のいいところを見つけてくれる会社が必ずあると考えた方がいいと思います。