MSFC 『多文化共生チーム』第18回インタビュー

2019.7.8

こんにちは!
MSFC『多文化共生チーム』です。

2019年 7月1日に、第18回目の取材を行いました。
  

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1

 

名前: 呉婷婷

出身国: 中国

年齢:32歳

勤務先:浅井農園(http://www.asainursery.com)

Eメール: wu@asaunursery.com

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インタビュー(2019年7月1日)
 

Q.いつ日本に来ましたか。

A.

私が初めての日本に来たのは2010年の10月です。安徽農業大学からの初交換留学生として、三重大学に2011年の5月までいました。その半年後に、今度は生物資源学部の大学院生として三重大学に留学しました。2014年の3月に博士号をとって修了しましたが、その後1年間、社会連携センターでポスドクをさせていただきました。その時に8ヶ月間のインターンシップを浅井農園でさせていただいたのがきっかけで、2015年に浅井農園に就職しました。

 

Q.日本に来た時から日本語が上手だったのですか。また、日本語能力試験を受けたことがありますか。

A.

いえ。日本に来た時は、日本語は自分でひらがなを勉強したくらいで、ほとんど何もできませんでした。10月に日本に来たのですが、そこから一生懸命勉強して、次の年の5月くらいに、やっと話せるようになったと思います。英語が話せたら大丈夫だろうと思って日本に来たのですが、実際に来てみたら絶対に日本語が必要だと分かって、本当に一生懸命勉強しました。日本語能力試験は、2013年にN1を受けて合格しました。この時は、就職活動のために受けておこうと思ったので、日本語能力試験とTOEICの両方を受けました。

 

Q.浅井農園だけではなくて、他の会社に対しても就職活動をしましたか。

A.

はい。普通にエントリーシートを書いたり面接を受けたりして、就職活動をしていました。でも、個人的には、日本の就職活動はちょっと効率が悪いと思います。今はインターネットなども発達している時代ですから、もっとビデオ面接なども活用してもいいと思います。今働いている浅井農園は、履歴書を手書きで書く必要も必要ないですし、採用プロセスの効率化を図っています。

 

Q.今働いている浅井農園では、どんな仕事をしていますか。

A.

まず、「浅井農園」という名前だけ聞くと、農家のような生産の仕事をイメージする人が多いと思いますが、浅井農園は、今の社長が就任してからは、研究開発から、生産、そして販売・流通までを一連の流れとして全て行っています。私は、その中の研究開発の業務をしていて、品種の選抜、品種の評価や、栽培技術の開発などもしています。仕事の中で、オランダやニュージーランドなど、海外の会社とのやりとりも多いです。今浅井農園には20名の正社員がいますが、その中で私を含めて3名(中国人・ベルギー人・スウェーデン人)の外国人がいます。1年前、ニュージーランド人が一人、ワーキングホリデーで、技術研究員として浅井農園にいました。

 

Q.外国人が日本の会社で働く時に、働きやすい環境とはどんな環境だと思いますか。

A.

外国人だからといって区別されないような環境がいいですね。日本人はいろいろ気を遣ってくれる人が多くて、英語で話しかけられたりもするのもありがたいと言えばありがたいのですが、でも、できれば「外国人だから」と思わないで、日本人と話す時と同じようにしてくれるとうれしいです。それから、信頼してもらって色々仕事を任せてくれるとやりがいが出てきます。私の場合は、インターンだった時代から、海外の社長さんとのやりとりなど、色々責任のある仕事をさせてもらいました(というか、やるしかありませんでした(笑))。

 

Q.将来はずっと日本に住む予定ですか。

A.

今の所は、そうですね。今の仕事が好きですし、やりがいもありますし、2年前に結婚した夫も日本人ですし。今、高度専門ビザで日本に在留していますが、もうすぐ永住許可をもらって、永住者として日本に住めるようになります。時々仕事で母国の中国に行くこともありますが、休暇で母国に帰るのは、最近は一年に一回もないですね。その代わり、親がゴールデンウィークに日本に遊びに来たりしますが(笑)。もし将来海外でやりたいことが見つかったら、その時は海外に移住するかもしれません。

 

Q.日本で就職したいと思っている三重大学の留学生に、アドバイスはありますか。

A.

今週土曜日(7月5日)に、三重大学の中国人留学生が1人インターンシップに来ますが、こういうチャンスをつかむのは大事だと思います。私の会社では、農業の専門じゃなくても、例えば農業機械を扱うために電気電子に詳しい人、また育種関連生物化学専門の人なども必要ですから、もし興味があったら浅井農園で働くことも考えてみてください。